哈電集団ハルビンボイラー工場有限責任公司(以下「哈電ボイラー」と略称する)は2日、同社が製造した世界初の超臨界ガスボイラーが広西盛隆冶金有限公司で生産運行を開始し、運行圧力、温度、発電効率など多くの「世界記録」を更新し、中国のガスボイラー技術が新たな階段を踏み出したことを示したと発表した。
哈電ボイラーの完全自主知的財産権を持つ広西盛隆超臨界ガスプロジェクト8ユニットボイラー設備は、世界初の高効率超臨界ガス直流ボイラーであり、主蒸気圧力、主蒸気温度、再熱蒸気温度はガスボイラーユニットの分野で世界最高レベルである。このユニットの年間発電量は10.6億度で、直接経済効果は5億元を超え、年間85.4万トンの二酸化炭素排出を減らすことができる。
超臨界ガス発電とは、ガスボイラでガスが燃焼し、発生した主蒸気パラメータが超臨界状態に達し、タービン発電ユニットに送り込まれて効率的に発電することである。鉄鋼企業の余剰ガスの効率的な利用はずっと中国鉄鋼工業の低炭素転換の核心技術であり、中国鉄鋼企業の低炭素転換を推進し、「二重炭素」目標を実現することにとって意義が大きい。
広西盛隆超臨界ガス発電ユニットは世界初の第5世代ガス発電ユニットであり、生産開始後、鉄鋼企業の炭素汚染低減能力を極めて向上させる。このユニットボイラー設備の生産開始は中国鉄鋼業界の二次エネルギーの効率的な利用を新時代に導き、中国冶金業界の低熱値ガス発電技術が世界でリードすることを助力する。
世界的な疫病、原材料価格の上昇、物流輸送コストの急増などの多方面の不利な要素に直面して、哈電ボイラーは優位資源を集中し、プロジェクトの実行を保証する。設計研究開発の面では、冶金企業のガス熱値が低く、放射吸熱が弱く、圧力、流量が多変するなどの特徴に対して、設備の複雑な運行状況に対して、大量の数値シミュレーション、3次元モデリング、性能計算などの先進的な方式方法を通じて設計研究開発を行い、一連の技術難点を攻略しただけでなく、設計周期を短縮した。