2022年4月13日国常会公告コメント

投資のポイント

4月13日、国務院常務会議は、現在の情勢の変化に対して、調達レベルの高い大型銀行が秩序正しく調達率を下げることを奨励し、適時に基準を下げるなどの金融政策ツールを運用し、実体経済、特に疫病の深刻な影響を受けた業界と中小零細企業、個人経営者に対する金融の支持をさらに強化し、実体経済に合理的に利益を譲り、総合融資コストを下げることを決定した。

(1)6つの大手商業銀行の貸付規模は合計8.5兆元で、調達カバー率はいずれも高いレベルである。2021年の年報データによると、6つの大手商業銀行の融資損失の準備は十分だ。調達カバー率を見ると、最低は Bank Of Communications Co.Ltd(601328) 1665%、最高は Postal Savings Bank Of China Co.Ltd(601658) 418.61%で、銀保監会の150%の要求をはるかに上回っている。6つの銀行の貸付減損引当金の合計規模は27513億元で、そのうち最低は Bank Of Communications Co.Ltd(601328) 161162億元、最高は Agricultural Bank Of China Limited(601288) 736687億元である。

(2)全体の不良率が高いことにより、調達カバー率の引き下げスペースが制限される。6つの大手銀行の不良債権規模は合計116355億元で、そのうち最低は Postal Savings Bank Of China Co.Ltd(601658) 52685億元、最高は Industrial And Commercial Bank Of China Limited(601398) 293429億元だった。6つの大手銀行の平均不良率は1.36%、最低は Postal Savings Bank Of China Co.Ltd(601658) 082%、最高は Bank Of Communications Co.Ltd(601328) 148%だった。2021年のA株上場銀行の平均不良率は1.23%で、( Postal Savings Bank Of China Co.Ltd(601658) の1社だけが平均レベルを下回っており、残りの5社は業界平均値を著しく上回っている。

(3)調達を下方修正し、累計で釈放できる増量貸付規模は20005000億元と予想されている。私たちは3つの状況に基づいて簡単な静的計算を行い、6つの大手商業銀行が平均20ポイントの調達カバー率を下げると、232685億元の調達資金を釈放することができる。平均して調達カバー率を50ポイント下げると、5783億6400万元が釈放される。極端な場合、調達カバー率は監督管理要求の150%の要求に引き下げられ、1006038億元を釈放することができる。調達カバー率の引き下げの観点から、6つの大手銀行が提供できる増量貸付規模は約20005000億元で、主に大手銀行が上場企業のために高い調達カバー率を維持する必要があることを考慮し、財務諸表の健康度と投資家の信頼を高め、市場と株価の安定を維持することができ、経済転換期における各業界の調整揺れによる貸付資産の処置に十分な空間を残すことができる。

(4)金融政策の引き下げ予想の上昇。今回、国はよく「格下げなどの金融政策ツールを適時に運用する」と提案し、上層部が経済情勢の判断に自信を持っていることを示し、信用供給を増やすことで基本面を奮い立たせると同時に、地方政府主導プロジェクトに適度な信用支援条件を提供することができる。中央銀行は最近、0.5ポイント引き下げの普遍的な引き下げを展開し、銀行資金1兆1000億元前後を釈放する見通しだ。

戦略提案:今回の国常会公告の主な内容は、上層部が経済情勢の判断に自信を持っていることを示しており、基本的な判断は、信用供給を増やすことで基本面を奮い立たせることだ。具体的には、(1)調達カバー率を下げる観点で、6つの大手銀行が提供できる増額貸付規模は約20005000億元である。(2)中央銀行は降格などの金融政策ツールを適時に運用し、中央銀行は最近、0.5ポイント引き下げの普遍的な降格を展開し、銀行資金1兆1000億元前後を釈放する見通しだ。

リスク提示:財政基盤政策が予想を超え、外部環境が好転

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