第2世代冷媒の割当削減が進み、第3世代冷媒が主流に
モントリオール議定書によると、中国における非原料としての第二世代冷媒の生産と消費は2013年に凍結され、2020年に35%、2025年に67.5%の枠が削減され、2040年以降は完全に廃止される予定となっています。 一方、第三世代冷媒の消費量と生産規模は、HFCが2024年に凍結され、削減が始まるのは2029年なので、今後、第三世代冷媒が主流になっていく期間が長くなります。
川下産業の着実な発展が冷媒の需要を押し上げる
冷媒の川下には主に家庭用エアコン、カーエアコン、冷蔵庫・冷凍庫などがあり、近年、川下産業は順調に発展しています。 中でも、冷媒の第一応用分野として、近年、中国のエアコン全体の生産台数は増加しており、2010年の1億887万5000台から2021年には2億1835万7000台、年平均成長率は6.53%となっています。 例えば中国のエアコンや冷蔵庫は、インクリメンタルマーケットからストックマーケットへと移行しており、サービス分野での冷媒の需要は今後も増加すると考えられます。 中国におけるフッ素系冷媒の需要は、2022年から2025年にかけて、それぞれ424000トン、45.0トン、471000トン、501000トンに達すると予測され、安定した成長傾向を示しています。
第3世代冷媒のブームは今後も続き、規模統合企業の競争優位性が高まる
現段階では、第三世代冷媒の市場は供給過剰の不利な状況にあり、2025年には第二世代冷媒の市場枠が現在の50%まで縮小し、8万7千トンのシェアを手放すこと、2024年以降は第三世代冷媒の生産と販売を凍結すること、一方で下流の需要は増加し続けることから、試算では20222025年の冷媒需給差はそれぞれ11.2/ 3.5/ 3.0 tとなる見込みです。 350/-3.0/-8.2 百万トンで、需給逼迫状態に入る。 シェア争いが大詰めを迎え、需給はバランスへ、メーカーは利益重視の生産へ。 今後も三世代冷媒のブームは続き、その中でも大型総合企業の競争力が増すと楽観視しています。
投資に関する推奨事項
冷媒メーカーの三代目、 Zhejiang Juhua Co.Ltd(600160) 、三美化学、東岳グループ、 Zhejiang Yonghe Refrigerant Co.Ltd(605020) 、 Lecron Industrial Development Group Co.Ltd(300343) に注目してみてはいかがでしょうか。 三世代冷媒の今後の開発機会を考慮し、基礎化学品業界に対する「推奨」評価を維持します。
リスク:プロジェクトの建設が期待どおりでないこと、マクロ経済変動リスク、原材料価格の変動、技術更新によるコストダウンが期待どおりでないこと、会社の将来の業績の不確実性に焦点を当てること。